2025年1月9日木曜日

☆ゆとり性教育☆

台湾の語学学校に通っていた時のこと、
クラスメイトのある日本人女子から相談を持ち掛けられた。
授業終わりに二人で学校近くのカフェに立ち寄り、
当時彼女が初めてできた台湾人彼氏との話を聞く機会があった。

その子は当時27歳。
本人曰く日本にいるときには男性と付き合ったことはなく、
ワーホリで台湾に来てから知り合った台湾男性にすっかり惚れ込み、
初めての彼氏だとはじめは浮かれながら話してくれた。
そして彼女が相談事を赤裸々にはなしてくれたのだけど、
その内容にあたしはただただ呆気に取られてしまった。

彼氏ができてから毎日キスしてるんですけど、
いわゆるディープキスっていうんですかね?だから
妊娠したらどうしようって最近不安で…と真顔で言われた。

あたしも彼女の想定外の相談内容に驚いてしまい、
イヤイヤ、やること最後までしなきゃ子どもはできないから!
と思わず品のないおっさんみたいなコメントをしてしまった。
彼女は『ディープキス=性交渉』と本気で思っていたらしい…
ゆとり世代の性教育の弊害?と一瞬頭をよぎったけど、
そんなわけない!と心の中で自分突っ込みを入れてしまった。

高校や大学時代は、友達とお茶したり飲みに行ったりすると
恋人との赤裸々な話をすることが多かった。
当然その中でとんでもなくエグい性的な話も登場することがあって、
そんなかわいらしい相談とはかけ離れた世界で生きてきたあたし。
彼女は育ちが良すぎて、そういう話とは無縁だったのだろうか。

外国のカフェで真昼間から男女関係のことを事細かに説明したあたし。
もし日本人が近くに居て聞かれていたらと思うと恐ろしいけど、
真剣な彼女の様子を目の前に、そんなこと構っていられなかった。
ホント私何もわからなくて、不安で…と言う彼女のために、
なぜか変な性教育トークを繰りひろげることになってしまった。

昼間からシラフでするような話じゃないけど、
相手はひたすら真剣にいろんな生々しい質問をしてくれるから、
あたしもとにかく真面目に性交渉の話をする羽目に。
痛くないんですか?とまっすぐあたしの目を見てシリアスに聞かれると、
痛いのは最初だけで、すぐ慣れて気持ち良くなるよ、とか
女子高生や女子大生がするような話をしばらく続けることになった。

そろそろ相手があなたに体の関係を求めてくる頃だから、
その行為をしてから3か月くらい生理が来なかったときは
本気で妊娠の心配をした方がいいよ、と話を締めくくった。

20代後半の女性からこんな相談を持ち掛けられると思わず、
あたしもちょっとうろたえてしまった。
その後あたしは自分が妊娠して悪阻がひどくて学校をやめてしまったし、
とても人の心配できる状態じゃなかったから
彼女とはしばらく連絡を取れなかったけど、数年後に彼女から結婚報告があった。

『キスで妊娠』なんて破壊力ある相談をしてくれた彼女も
今は初めての彼氏と無事に結婚して二人の子持ちママ。
結婚後は日本に住んでいるようで連絡はほとんどとっていないけど
SNSを見る限り幸せに過ごせているようで、安心している。

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